- ファンダイビングでよくやるトラブルを知りたい~
- トラブルになったときに、どう対処するのか教えて~
- トラブルにはなりたくない!何に気をつけたらいい?
ダイビング中についやってしまうトラブルは多く、上手く対処ができないとパニックになる可能性もあります。
僕もついやってしまいますが、多くのゲストを見てきて思うことは、ベテランでもトラブルの対処ができずにパニックになるということです。
トラブルの対処方法って教えてもらったことがないかも~?
初心者がよくやるトラブル7選!に続いて、
この記事では、ファンダイビングでやってしまうトラブルの紹介、ガイド視点の対処法や意外と知らない予防策までをわかりやすく解説しています。
19年間のインストラクター経験と来店してくれたゲストの「疑問や意見」を参考に
- 中立な立場で
- 知識と実践の経験を生かした
- 本当にいいと思うこと
を紹介しています。
対処法を知るだけでもパニックになる確率はかなり低くなります。
大切なことはトラブルが起きてもパニックにならないことです。
ダイビングでパニックになりたくない人は読んでみてね!
ファンダイビングでやってしまうトラブル10選の対処法や予防策を紹介
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ブログ管理人の
モンツキくん
著者
藤田 勝弘
- 長年の経験で得たダイビングの知識を多くの人に伝えるために開設
- ダイビング未経験の初心者が楽しみながら100本で「できるダイバーになる!」を体系的に学べるブログ
- 中立的で誰よりもわかりやすい解説を目標にしている
「モンツキくんの詳しいプロフィール」も紹介しています。
36才で会社を辞めて東京から沖縄に移住しました。初めてのダイビングでライセンスを取得してから、不安ながらも仕事として決意!試行錯誤の日々を過ごし、19年のダイビングインストラクター経験をもとに「小さなダイビングショップ」で海を案内しています!
ついやってしまうトラブルは気付くのが遅れて起こる
トラブルになるのは初心者だからじゃないの~?
ダイビング中のトラブルは初心者からベテランの人までついやってしまいがちです。
ファンダイビングでついやってしまうトラブルは気付くのが遅れて起こるトラブルが多いです。
- 撮影や生き物探しに熱中しすぎる
- 器材セッティングの確認を忘れる
- 残圧計やダイブコンピュータの確認を怠る
写真撮影や生き物探しに熱中しすぎたり、残圧計の確認を怠りエアがほとんどなくなると、慌ててしまいトラブルからパニックになることが多いです。
慎重に確認しているつもりでも、ファンダイビングが楽しければ楽しいほどトラブルをついやってしまいます。
トラブルが起きても冷静に対処できる方法を知っているとパニックにならずに解決ができます。
トラブルに気づいたら、まずどう対処すればいいのかを落ち着いて考えることです!
ファンダイビングでついやってしまうトラブル10選を紹介
トラブルになったら、どう対処したらいいのかわからないかも?
小さなトラブルでも対処の方法を知らなければ、パニックになることがあります。
ファンダイビングで実際にやってしまうトラブルを10選紹介し、トラブルが起きたらどう対処すべきかをガイドの視点から解説していきます。
よくやるトラブルの対応方法や予防策だけでも知っておくと必ずスキルアップになります。
「急に足がつったら?」フィンを持って筋肉を伸ばす
足がつるとフィンキックができないほど痛くなるんだよね~!
僕もよくやる、起こりやすいトラブルです。
パニックになることは希ですが、足のつりは泳いでいるといきなり起こり、痛みでフィンキックができなくなります。
足がつる原因は4つあります。
- 激しいフィンキック
- フィンが自分に合っていない
- 水分やミネラルの不足
- 体が冷える
流れに向かって泳いだり、自分に合わない大きさや硬すぎるフィンを使うと疲労で筋肉の痙攣(けいれん)が起こりやすくなります。
また、体が冷えると血行が悪くなってエネルギーが不足し、筋肉が緊張しやすくなるからです。
ガイドが考える対処法は3つあります。
- 自分でふくらはぎの筋肉を伸ばす
- ガイドに筋肉を伸ばしてもらう
- 安定した場所で筋肉をマッサージする
初めに気づくのは自分自身ですから、自身で素早くできる対処から考えています。
自分でふくらはぎの筋肉を伸ばす
足がつったら安定した場所に着底し、自分のフィン先を持ってふくらはぎの筋肉を伸ばします。この方法を「けいれん対処」と言います。
足がつりやすい人は安全停止の時間を使って、ガイドと一緒に練習してみましょう。
ガイドに筋肉を伸ばしてもらう
自分で対処できないときはガイドに伝えて対処します。
安定した場所でガイドがフィンを胸に当て、ふくらはぎの筋肉を伸ばします。
体が硬い人はガイドに伝えて対処する方がいいですね!
安定した場所で筋肉をマッサージする
ガイドやバディに伝えることができず、自分でふくらはぎの筋肉を伸ばせないときは、止まって筋肉のマッサージだけでもしましょう。
足のつりがなくなるまでは、休憩して泳がないことが大切です。
ガイドから離れているときに気付いてもらうために、ベルがあれば鳴らして知らせることができて便利です。
- けいれん対処を練習する
- 自分に合ったフィンを使う
- 自分に合ったペースでフィンキック
- ダイビング前に準備運動や水分補給をする
- 寒さ対策をしっかりする
予防するには事前の準備が重要です。
運動しないでダイビングをする人は多いですが、膝を曲げて屈伸運動だけでもふくらはぎの運動になります。
あおり足のキックもできるといい!
泳ぐときはバタ足以外にも、時折あおり足のキックをしたり、バタ足で足をつった後はあおり足でキックすると違う筋肉を使い、痙攣(けいれん)の予防にも役に立ちます。
自分に合うフィンは筋力に合わせて大きさや硬さを選ぶので、足がつりにくくなります。
こちらの記事は「失敗しないフィンの選び方やおすすめ」を知りたい人に最適!
フィンキックで足がつりやすい人は今よりも柔らかいフィンがおすすめです。
「マスクが曇ってきたら?」海水でマスクをすすぐ
適当にマスクの曇り止めをすると、曇ってダイビングがストレスだったよ~
ついやってしまうトラブルです。
マスクが曇っただけではパニックになりませんが、視界が悪くなると相当なストレスになってきます。
マスクが曇る原因は4つあります。
- 日焼け止めの手で曇り止めをする
- 曇り止め後に手で洗う
- 鼻呼吸やマスククリアをやり過ぎる
- 新品時の油分を落としていない
水中で鼻呼吸やマスククリアをやりすぎると結露したり、曇り止めを落としていくので曇りやすくなります。
ガイドが考える対処法は2つあります。
- 海水を少しマスクに入れてすすぐ
- 水面に浮上して曇り止めをする
マスクの曇りがひどい場合はガイドに伝えて対処するのが安全です。
海水を少しマスクに入れてすすぐ
安定した場所で海水をマスクの上から少し入れ、レンズ面を下にしてレンズをクルクルと洗い、最後にマスククリアをします。
一時的な対処法で数分もしないうちに、また曇ってくることが多いです。
マスクの水を入れたままにして、曇ってきたらレンズを洗って曇りを抑えることもできますがストレスもかかります。
あと数分でエキジットするのであれば、この対応でしのぎます。
水面に浮上して曇り止めをする
エントリーして早々に曇ってくる場合は、水中で曇りを取り続けるのは大変です。
ガイドに伝えて水面へ浮上し、曇り止めをやり直しましょう。
曇り止めはBCDに携帯するのがおすすめですが、ない場合は唾(つば)で対応します。
唾(つば)はカビの原因になるので、使用後はしっかり洗うようにしましょう。
- きれいな手で曇り止めをする
- ダイビングの直前に曇り止めをする
- 曇り止め後のすすぎは手で洗わない
- 自分の曇り止めを持つ
- 新品はしっかりと油分を落とす
マスクを曇りにくくする方法を知らない人は割と多いです。
マスクが曇った対処法よりも曇らない方法で曇り止めをすることが重要です。
日焼け止めの手やグローブをつけて曇り止めを塗ったり、曇り止め後に手で洗ったりせずに、毎回ダイビングの直前に曇り止めをしましょう。
曇るのが不安な人は、ショップで借りるよりも、市販の曇り止めを使うのがおすすめです。ショップの曇り止めは中性洗剤を薄めたものが多く、市販の曇り止めより効果はありません。
曇り止めのおすすはSASの「アンティフォグ アルファ」です。ジェル状の1滴をレンズにつけて伸すだけで効果は抜群です!
新品の油分は歯磨き粉で落とすのがおすすめ
新品のマスクはスカート部分からでる油分がレンズ面に付着して曇り止めを弾きます。研磨剤入りの歯磨き粉で磨くと油分が落ち、曇り止めの効果が発揮します。
【やり方】
①歯磨き粉をレンズとスカート部分に指でやさしく塗る
②数時間おいて置いてから水で洗う
③レンズに水滴を落とし、水が弾かなければOKです。
マスクが曇って視界が悪くなると、楽しいダイビングもストレスで早く上がりたいと思ってしまいます。
「BCDに空気が入らないなら?」パワーインフレーターホースを確認する
BCDに空気が入らないでどんどん沈んでいくと焦るよね~
ついやってしまうトラブルです。
BCDに空気が入らないと、浮力が取れずに沈んでいくので、慌ててパニックになる可能性もあります。
BCDに空気が入らない原因は3つあります。
- パワーインフレーターホースに中圧ホースがきちんと付いていない
- パワーインフレーターホースの根元が緩んでいる
- BCDに穴が開いている
器材のセッティングのときパワーインフレーターホースに中圧ホースのつけ忘れがほとんどの原因です。
BCDが膨らむけど、すぐにしぼむ場合はパワーインフレーターホースの根元の緩みかBCDに穴が開いていることが多いです。
ガイドが考える対処法は2つあります。
- パワーインフレーターホースに中圧ホースがきちんと付いているかを確認する
- ガイドに伝えてチェックしてもらう
BCDに空気を入れたいときに気づくことが多いので、沈まないように安定した場所で対処しましょう。
パワーインフレーターホースに中圧ホースがきちんと付いているかを確認する
カチッと付いていない場合は強引にパワーインフレーターホースに付けます。
自分で付けられないときはガイドに伝えましょう。
ガイドに伝えてチェックしてもらう
中圧ホースが付いていないか根元が緩んでいるかをチェックしてもらいます。
対応できない場合はガイドと一緒に水面へ浮上し、安全を確保しましょう。
BCDに空気を入れる応急処置はオーラル給気
オーラル給気はパワーインフレーターホースの穴に口をつけ、風船を膨らますように排気ボタンを押しながら息を入れるとBCDに空気が入ります。
ボタンで空気が入らないときやエアがなくなって浮上したときに使います。
- 器材のセッティング時に残圧チェックだけでなく呼吸、BCDの給排気もチェックする
器材セッティングがうろ覚えの人は多く、パワーインフレーターホースに中圧ホースを付け忘れがちになります。
器材をセッティング後は「残圧・呼吸・給排気」の3つをチェックしましょう。
給排気のチェックはボタンを3回押して、空気の給排気ができるかとボタンがちゃんと動くかをチェックすることが重要です。
レンタル器材は中圧ホースが付けにくかったり、ボタンがきちんと動かないこともあるので必ずチェックした方がいいですよ!
「BCDに空気が勝手に入るなら?」中圧ホースを強引に外す
BCDが膨らんでいるのに気がつかないと急浮上しちゃうんだよね~
希にあるトラブルです。
BCDに空気が勝手に入っていくと、気づかずに急浮上してパニックになる可能性があります。
BCDに空気が勝手に入る原因は2つあります。
- 給気ボタンに砂がつまっている
- 給気ボタンが塩噛(しおが)みしている
給気ボタンが押された状態になって、戻らないことが原因で起こります。
ガイドが考える対処法は2つあります。
- パワーインフレーターホースから中圧ホースを強引に外す
- ガイドに伝えて中圧ホースを外してもらう
「BCDで排気をしても浮いてくるな~」と感じたら、給気ボタンが押されたままになっていることが多いです。
パワーインフレーターホースから中圧ホースを強引に外す
まずは急浮上しないように排気してから、中圧ホースを強引に外します。
外した後に給気ボタンを押し、きちんと動くようであれば、再度パワーインフレーターホースに繋(つな)いで試してみましょう。
砂がつまっている程度ならボタンが直ることもありますが、直らない場合はダイビングを中止しましょう。
ガイドに伝えて中圧ホースを外してもらう
水中で中圧ホースを外すのは空気圧がかかっているため力が必要です。
自分で外れないと思ったら、ガイドに伝えて中圧ホースを外してもらいましょう。
外した後に給気ボタンが直らない場合はダイビングを中止するのが安全です。
- 器材のセッティング時に残圧チェックだけでなく呼吸、BCDの給排気もチェックする
- 器材を洗うときにBCDのボタンを押して真水でしっかり洗う
器材をセッティング後は「残圧・呼吸・給排気」の3つをチェックしましょう。
給排気のチェックはボタンを3回押して、空気の給排気ができるかとボタンがちゃんと動くかをチェックすることが重要です。
BCDの給排気ボタンはアクアラング製がおすすめ
メーカーによって給排気のボタンやパワーインフレーターホースの形状は違います。
ボタンが壊れにくいだけでなく、持ちやすさやボタンの押しやすさもおすすめの理由です。
レンタル器材だと不安を感じる人におすすめのBCDを紹介します。
こちらの記事は「失敗しないBCDの選び方やおすすめ」を知りたい人に最適!
陸でもタンクのバルブを開けた状態でパワーインフレーターホースから中圧ホースを外したり、付けたりの練習をしてみよう!
「エア(空気)がほとんどなかったら?」ガイドからオクトパスをもらう
残圧計を見ると、残圧が30になっていて急に怖くなった~
ベテランでもついやってしまうトラブルです。
タンクのエア(空気)がほとんどなくなると吸いづらくなり、パニックになって急浮上する可能性が高くなります。
エアがなくなる原因は2つあります。
- 残圧計をこまめに確認しない
- エントリー前に残圧の確認を忘れる
- いつもより呼吸が早い
深く流れのあるダイビングや緊張、トラブルが起こると呼吸はかなり早くなり、想像以上にエアを消費します。
残圧がいくらになると危ない?
よく聞かれる質問ですが、案内している時間と場所によって必要な残圧量は違ってきます。ボートの近くでない限り残圧50は要注意です。
なにかあったときのために、残圧60でダイビングを終えるのが理想です。
ブリーフィングで「残圧100になったら教えてください!」というのは残圧100で戻る方向に向かうためです。
ガイドが考える対処法は2つあります。
- ガイドやバディからオクトパスをもらう
- 緊急浮上で水面に上がる
エアが全く吸えなくなる前に対処すると、冷静な行動ができ、いざというときに自分のレギュレーターでも呼吸ができます。
ガイドやバディからオクトパスをもらう
オクトパスは口から外れないように、腕をつかんで接近してもらうことが重要です。
落ち着いたら、オクトパスを使って水面へ浮上もしくは水中を泳いでエキジットのどちらかで対応します。
呼吸ができなくなるとレギュレーターを奪うように取りにきます。普段からオクトパスを渡す手順を練習やオクトパスをホルダーに固定してすぐに取れるようにしておきましょう。
緊急浮上で水面に上がる
残圧がほとんどなく、バディやガイドが遠い場合は、浅い水深(水深12m以内)なら緊急浮上するのがいいです。
緊急浮上する場合は、レギュレーターを咥(くわ)えたまま口から息を出しながら、急浮上(18m/分以上)にならないスピードで浮上します。
レギュレーターを咥(くわ)えて浮上するのは、その場で呼吸ができなくても5mくらい浮上すると一呼吸できるからです。
緊急浮上も急浮上にならないように手順を練習しておきましょう。
- 残圧計をこまめに確認する
- ガイドの近くで泳ぐ
- オクトパスをもらう練習をする
- 緊急浮上の練習をする
ブリーフィングで「残圧が100になったら教えて!」と言っても教えてくれる人はほとんどいません。ガイドが水中で聞くまで残圧計を見ないからです。
水中では10分毎に残圧計をこまめに確認する習慣をつけましょう。
エアの消費が早い人は事前にガイドに伝えれば、ガイドの近くで泳いだり、タンクを大きいサイズ(12L)に変更もできます。
オクトパスを使った浮上や緊急浮上の手順は忘れがちです。落ち着いてできるように練習してみましょう!
「ガイドとはぐれてしまったら?」1分間探していないときは浮上する
撮影に熱中し過ぎて、気づくと誰もいなかった~
ベテランでもやってしまうトラブルです。
ガイドとはぐれると不安が高まり、探し回るだけでなく、パニックになることがあります。
ガイドとはぐれる原因は4つあります。
- 撮影に熱中しすぎる
- ガイドと離れて泳ぐ
- ガイドより深く潜っている
- 他のグループに付いていく
ベテランでも撮影や生物探索に熱中しすぎるとはぐれたり、初心者の人は余裕がないと視野が狭くなり見失って違うグループに間違って付いていくことが多いです。
ガイドが考える対処法は1つです。
その場に止まって1分回りを探す。
見つからないときは安全に浮上して水面で落ち合う
キョロキョロと見た後に動きながら水中を探す人が多いですが、やみくもに探しても見つけることは難しいです。
探し方は視界で見えづらい上部や岩や根の奥から泡が見えないかを360度回りながら1分間見渡すのがコツです。
見つからなければ、水面に浮上して待つかボートが近ければ船長に伝えて上がりましょう。
はぐれたら、ガイドはどんな行動をしているか?
振り返るとゲストがいない・・・
もっと確認しておけばと後悔しながら、1~2分間、回りや水面を見渡しながら、進んだコースを少しだけ戻って探します。
立ち寄った場所を探し、見つからなければ浮上し、船長にも伝えて水面で待ちます。
3分ほど探して浮上していますが、はぐれたダイバーも1分間ですぐに浮上しないと知っているので、水中で見つかればと探してしまいます。
- 撮影はガイドを確認しながらする
- ガイドの見える範囲で泳ぐ
- ガイドと同じか少し浅瀬の水深を泳ぐ
- ガイドのフィンや特徴を覚えておく
- じっくりと撮影がしたいなどリクエストをする
参加者が多いほど、はぐれやすくなります。
ダイビングの興味が違うと参加者の行動もバラバラになリやすいからです。
水中は開放感もあり、自由に泳ぎたくなりますが、ガイドが見える範囲内で見失わずに確認しながら楽しみましょう。
ガイドのフィンカラーを覚えたり、ガイドより少し上を泳いで視界にガイドが見えるように泳ぐのが見失わないコツですよ!
「減圧停止が必要なダイビングになったら?」ガイドと一緒に浅瀬へ移動
減圧停止が必要なダイビングってしたがことないから、どうしたらいいのかわからないよ~?
ダイブコンピュータをあまり見ない人は警告音やいつもと違う表示が点滅すると、きちんと対処できずに慌ててしまうことが多いです。
減圧停止ってなに?
体内に窒素が過剰に溜(た)まるダイビングをしたときに、窒素を排出するために水深3.5m付近まで浮上し、指定された時間まで停止することを減圧停止と言います。
減圧停止=Decompression Stop
「減圧停止が必要なダイビングをした」ことを「DECO(デコ)った」とも言います。
減圧停止になる原因は4つあります。
- 深いダイビングでダイブコンピュータを確認していない
- ガイドよりも深く潜っている
- 15~20mの水深で長い時間潜る
- ダイブコンピュータの使い方を知らない
減圧停止が必要なダイビングは水深や時間によって体内窒素が溜まりすぎると起こります。
深さによって減圧停止になる時間(窒素の蓄積がない状態)
水深 | 減圧停止になる時間 |
15m | 80分 |
18m | 55分 |
21m | 45分 |
30m | 22分 |
40m | 8分 |
(参考:NAUIのダイブテーブル)
深いダイビングをするときは減圧停止をしないためにダイブコンピュータをこまめにチェックしましょう。
ガイドが考える対処法は1つです。
ガイドと一緒にゆっくりと浅瀬に移動し、減圧停止をする
減圧停止になったからといって深い水深から急浮上しないようにします。
まずは水深10mを目指して浮上し、再度ゆっくりと浮上して水深3.5m付近で減圧停止した後、水深5m付近で3分間の安全停止をしてエキジットします。
- ダイブコンピュータの使い方を理解する
- ダイブコンピュータをこまめに確認する
- ガイドよりも深く潜らない
減圧停止が必要なダイビングをしないのが一番ですが、なったらダイブコンピュータの表示や対処する方法を知っていると冷静に対応できます。
こちらの記事は「減圧停止になったときの表示や対処」を知りたい人に最適!
初心者のうちはガイドと同じ深さで潜っていれば大丈夫ですが、窒素が蓄積していくと水深15~18mを30分潜るだけで減圧停止が必要なダイビングになることもあります。
アドバンスを取得して深い水深を潜るなら、自分で安全を確認できるダイブコンピュータを持つようにしましょう。
こちらの記事で「ダイブコンピュータの選び方やおすすめ」を知りたい人に最適!
深いダイビングでは窒素を溜(た)めすぎないように、時間に余裕を持って浅瀬へ上がるように心がけましょう!
「急に不安になってきたら?」ガイドに不安を伝える
不安なのにどんどん付いて行ったら怖くなって、帰るのがたいへんだった~
今までにない深さ、真っ暗な洞窟、強い流れで起こりやすいトラブルです。
エキサイティングさと同時に不安感も大きくなり、怖くなるとパニックになることもあります。
急に不安になる原因は2つあります。
- 自分のスキル以上のダイビングをする
- ダイブコンピュータやライトなどの装備がない
自分のスキル以上のダイビングは楽しいものではなく、きちんとした装備を持ってないと不安になるのは当たり前です。
ガイドの考える対処法は1つです。
ガイドに不安感を早めに伝える
ダイビング中にドキドキして呼吸が早くなったり、これ以上行くのが怖くなったら、まずは止まって深呼吸をしましょう。
落ち着いてきたらガイドに大きく「×」サインを出して戻るようにしましょう。
- ポイントがスキルに合っているかを確認する
- ブリーフィング(事前の説明)で不安なときの対処を聞く
- 必要な装備を持っていく
- ガイドの近くで泳ぐ
ブリーフィングでは不安なときのサインや対処の方法を確認することが重要です。不安なのに無理に行っても楽しくありません。
不安の確認をこまめにする、不安になれば引き返す、流されたら水面でフロートを上げるなどを事前に決めておきましょう。
必要装備として、ダイブコンピュータ、水中ライト、フロート、ベルなどがあれば便利です。
スキルを磨き、経験を積んでエキサイティングなダイビングを楽しみましょう。
スキルに合わせてポイントを選んでくれるショップを探してダイビングを楽しみましょう!
「クラゲ・危険生物に刺されたら?」ガイドに伝えて中止する
泳いでいると顔にチクッと突然痛みが走って、水面に上がってしまった~
ついやってしまうトラブルです。
浮遊するクラゲやプランクトンに刺されるとチクッとする程度ですが、危険生物に刺されると激痛でパニックになることもあります。
危険生物に刺される原因は4つあります。
- グローブやブーツをしていない
- 肌の露出が多いスーツを着ている
- 場所を見ないで着底や手を置く
- 生き物に触ろうとする
水中で襲いかかってくる危険な生き物はほとんどいませんが、触ると危険な生き物はたくさん隠れています。
ガイドの考える対処法は1つです。
激しい痛みはダイビングを中止して、早く処置する
チクッとした痛みやかゆみの場合は水中で擦(さす)って我慢できますが、激痛はダイビング中に痛みが治まることはありません。
ダイビングを中止し、早めに患部の処置をしてから病院で診てもらうことをおすすめします。
触れやすい危険生物を紹介します。
危険生物 | どこで | 痛み | 処置 |
クラゲ、プランクトン | 水中に浮遊 | チクッ~激痛 | 海水で洗い流す、触手を抜く |
ハブクラゲ | 水中に浮遊 | 激痛 | お酢をかけ、医療機関へ行く |
カサゴ、オコゼ | 砂や岩に擬態 | 激痛 | お湯(43~45℃)に60分つける |
ウニ、オニヒトデ | 岩場に潜む | チクッ~激痛 | 棘(とげ)を抜き、お湯につける |
サンゴ、ガヤ | 岩や根に生える | チクッ、かゆみ | 海水で洗い流す |
カツオノエボシ | 水中に浮遊 | 激痛 | 海水で洗い流し、冷水につける |
*海洋危険生物の詳しい対処は沖縄県HPを参考にしてください。
ハナミノカサゴに触って激痛になったダイバーの処置
ダイビング中「痛い~!」というサイン!
ハナミノカサゴを触ったようでした。ダイビングを中止しボートで港に戻り、急いで刺された手をお湯につけました。
痛みがあるので病院へ行くと、処置は同じくお湯につけ、抗生物質の塗布でした。
2日後にはダイビングができるように治ってよかったです。
- 肌の露出を少なくする
- 生き物には触わらない
- しっかり見てから着底や手を置く
肌の露出が多いと刺される確率が高くなります。
フルスーツを着ていても手や足首のわずかな露出部分に刺されます。刺されるのが嫌な人はグローブやブーツは必ず着けましょう。
シーガル(半袖のスーツ)を着るなら長袖のラッシュガードがプランクトンから守ってくれます。
写真撮影で岩に手を固定しようとしてガヤなどに触れてしまうこともあるので注意しましょう。
「窒素酔いになったら?」ゆっくりと浅瀬へ移動する
深いダイビングでは変な行動をしていても、ガイドに言われるまで気がつかなかった~
初めて水深30m以上潜るときは慎重に行きます。
窒素酔いになると、冷静に行動するのが難しくなり、パニックになるとかなり危険な状況になります。
窒素酔いってなに?
濃い窒素は麻酔作用があり、判断力を妨げ、冷静な行動ができなくなっていきます。
窒素酔いは水深30m前後の深いダイビングをすることで起こります。
水深30mでの呼吸は通常の4倍濃い空気(窒素や酸素)を吸い、窒素酔いの状態になってきますが自覚していない人も多いです。
窒素酔いになる原因は2つあります。
- 初めて30m以上に潜る
- 不安や興奮を感じながら潜る
初めて水深30m以上の経験をすると興奮と不安感が入り混じり冷静な行動ができなくなります。
ガイドの考える対処法は1つです。
ゆっくりと浅い場所へ移動する
深く潜っている最中に違和感があれば、ガイドに伝えてゆっくりと浅瀬へ移動すると元に戻ってきます。
窒素酔いになっている自覚のない人が多いので、ガイドが確認しながら潜るのが安全です。
- 深く潜る経験を積んでいく
- 違和感を確認しながら潜っていく
水深30m以上では水中ライトを持ち、残圧計やダイブコンピュータの確認と行動が増えるので焦ってしまいがちです。少しずつ深く潜る経験と感覚をつかみ、冷静な対応ができるようになりましょう。
沖縄の水深40mにある沈船ダイビングは人気!
このポイントでは35m付近まで垂直なロープ潜降になります。先が見えない不安の中、違和感や不安感を確認しながらゆっくりと深場へ降りていきます。
深いダイビングでは自覚がなくても窒素酔いになっています。興奮する気持ちを落ち着かせ冷静な対応でパニックにならないように注意していこう!
トラブルに対処するスキルを克服しよう
トラブルが起きたときに大切なことは、パニックになるならないことです。
トラブルの対処方法を知り、スキルを身につければ、パニックにならずに冷静に解決ができます。
ガイドやバディにサポートしてもらうトラブルもありますが、ライセンス講習で習った基本的なスキルがあればトラブルに対処できます。
- 足がつった→けいれん対処
- 違うフィンキック→あおり足
- マスクが曇った→マスククリアでレンズをすすぐ
- BCDに空気が入らない→オーラル給気
- エアがほとんどない→オクトパスを使った浮上
- エアがほとんどない→緊急浮上
講習以来やっていないスキルはできるのか不安ですが、コツをつかめばすぐに身につけることができます。
こちらの記事は「苦手スキルを上達するコツを教えて」を知りたい人に最適!
トラブルのシミュレーションを練習すれば、パニックになることを防ぎ、スキルの上達にもつながっていきます。冷静に対処できるダイバーを目指しましょう!
ファンダイビングで練習したいとガイドに伝えると、きっと一緒に練習を見てくれますよ!
ファンダイビングでやってしまうトラブル10選!パニックにならない対処方法を知ってる?のまとめ
今回は「ファンダイビングでやってしまうトラブル10選!パニックにならない対処方法を知ってる?」というテーマを紹介しました。
- ついやってしまうトラブルは気付くのが遅れて起こる
- トラブル10選の対処方法と予防策を紹介
- トラブルに対処するスキルを克服しよう
ファンダイビング中にやってしまうトラブルはガイドでもついやってしまいます。
大切なのはトラブルが起きても冷静に対処できる方法を知っているとパニックにならずに解決できます。
不安なトラブルだけでも予防策と対処方法を練習すれば、パニックにならずに対処できるようになります。
そのために、ガイドで経験してきた安全な対処方法や意外と知らない予防策をまとめました。
1人のインストラクターとして経験してきた知識を中立的な立場で誰よりもわかりやすく解説しています。
ダイビングで悩んだとき、迷ったときに、1つの参考として見てもらえるとうれしいです。
ダイビングは練習と経験で確実にスキルが身につき、ストレスのない快適な海の世界を楽しめるようになるよ!
同様に「トラブルやスキルの失敗」のおすすめ記事を2つ紹介します。
こちらの記事は「初心者がよくやるトラブルってなに?」を知りたい人に最適!
こちらの記事は「初心者がよくやるスキルの失敗ってなに?」を知りたい人に最適!
次におすすめする記事は「スキルアップ」です。
こちらの記事は「苦手なスキルが上達するコツを教えて~」を知りたい人に最適!
ダイビングをどこよりもわかりやすく解説しています。ぜひ一度読んでください!
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