- ライセンスを取ったけどスキルの不安がいっぱい
- どうやって上手くなるのかコツを知りたい~
- 苦手スキルをなくしてストレスのないダイビングがしたい
ライセンス講習でスキルを習ったけど、上手くできず、苦手なままの人も多いです。
僕は自己流のやり方で時間がかかりましたが、コツがわかると早く上達し、苦手意識もなくなります。
スキルができるようになるコツをしっかりと教えてもらってないかも~?
この記事では、10の基本スキルで大切なこと、上達するコツをわかりやすく解説しています。
19年間のインストラクター経験と来店してくれたゲストの「疑問や意見」を参考に
- 中立な立場で
- 知識と実践の経験を生かした
- 本当にいいと思うこと
を紹介しています。
大切なことはスキルのコツを理解して練習することです。
ダイビングで苦手なスキルが上手くなりたい人は読んでみてね!
たくさんの相談を個々に合った方法で解答してきました!
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ブログ管理人の
モンツキくん
著者
藤田 勝弘
- 長年の経験で得たダイビングの知識を多くの人に伝えるために開設
- ダイビング未経験の初心者が楽しみながら100本で「できるダイバーになる!」を体系的に学べるブログ
- 中立的で誰よりもわかりやすい解説を目標にしている
「モンツキくんの詳しいプロフィール」も紹介しています。
36才で会社を辞めて東京から沖縄に移住しました。初めてのダイビングでライセンスを取得してから、不安ながらも仕事として決意!試行錯誤の日々を過ごし、19年のダイビングインストラクター経験をもとに「小さなダイビングショップ」で海を案内しています!
ライセンス講習の基本スキル一覧表を紹介
基本スキルができないとファンダイビングできないの~?
ライセンス講習で習った基本スキルはたくさんあります。
まずはファンダイビングで大切なことと緊急時に大切なことに分けてみました。
ファンダイビングで大切な「10の基本スキル」
- 器材セッティング
- 呼吸
- 耳抜き
- レギュレーターリカバリー
- マスククリア
- フィンキック
- エントリー
- 潜降・浮上
- 中性浮力
- ホバリング
緊急時に大切な「4つの基本スキル」
- けいれん対処
- ウエイト脱着
- オクトパスブリージングアセント
- 緊急スイミングアセント
基本スキルの中にはスキルとは言わないような、器材セッティングや呼吸、耳抜きも含めました。
久しぶりにすると忘れていたり、慌てると上手くできない人が多いからです。
基本スキルはライセンス講習で習ったけど、上手くなるにはファンダイビングで練習していきます。
ファンダイビングで「10の基本スキル」から苦手なスキルを練習していこう!
10の基本スキルが上達するコツを紹介
ファンダイビングで必ず使う「10の基本スキル」の大切なことや上達するコツをわかりやすく紹介しています。
苦手スキルが上手くなるコツを早く知りたい~!
苦手なスキルから参考に見てください。
上達するコツがわかれば、早くできるようになり、苦手スキルも必ず克服できるようになります。
1つずつできるようになると、上達している達成感も味わえてダイビングが楽しくなっていくよ!
器材セッティング
久しぶりにすると全く覚えてなくてビックリ~
久しぶりにダイビングをすると忘れている人はとっても多いです。
器材セッティングはタンクに器材を取り付けるスキルになります。
他の人を見ながらするよりも、手順を考えながらする方が早く覚えることができます。
- いつも同じやり方で器材をセッティングする
- 不安ならガイドにチェックしてもらう
器材のセッティングはいつも同じやり方ですると覚えやすくなります。
今回は基本的な取り付けの手順も身につけていきましょう。
器材のセッティングが不安な人は最後にガイドにチェックしてもらうと安心です。
BCDの固定がゆるかったり、残圧計が右側についていたり、パワーインフレーターホースと中圧ホースが繋がっていなかったりすることがよくあります。
- タンクのバルブを右にして立つ
- 「3つ手順と3つのチェック」を覚える
BCDを持ち、タンクのバルブを右にして器材セッティングをします。
BCD、タンク、自分の順番で並んでいるイメージです。
器材のセッティングですることは「3つ手順と3つのチェック」だけです。
セッティングの手順
- タンクにBCDをつける
- タンクにレギュレーターをつける
- BCDのインフレーターホースと中圧ホースをつなぐ
3つのチェック
- 残圧・呼吸・給排気のチェック
タンクとBCDの平行とBCDがタンクより3㎝ほど高くなる位置で固定します。
BCDをしっかり固定するには、帯を引っ張っりながらホルダーを立てると上手くできます。
レギュレーターをつける時は右にセカンドステージ(自分の呼吸用)、左に残圧計+中圧ホースに分けてからつけると間違いません。
(オクトパスは取付位置によって左右が異なります。)
BCDのインフレーターホースに中圧ホースを付けるときは金具を指で手前に引き、ねじ込むように差すと「カチッ」とはまります。
次に3つのチェックを確認します。
タンクのバルブを手前に全開まで回し、1/4回転だけ戻します。
残圧チェックは残圧計が180~200BAR(バール)あればOK
呼吸のチェックは3回呼吸をして苦しくないかとパージボタンが動くか押してみます。
給排気のチェックは各ボタンを3回押して、給排気ができるかとボタンがきちんと動くかをチェックすることが重要です。
最後にオクトパスや残圧計をホルダーにつければ終了です。
毎回同じように器材のセッティングをすれば、自然と覚えていきます。
呼吸
慌てると呼吸が乱れていっぱい吸っちゃうんだよね~
水中での呼吸は息苦しく感じたり、緊張でリズムが早くなったりします。
ダイビングの呼吸は口でゆっくり吸ったり吐いたりするスキルです。
初心者の人は呼吸のリズムがどうしても早くなりがちですが、リラックスするだけでも変わってきます。
- エントリー前に深呼吸してリラックスする
- 呼吸は「吸う」より「吐くこと」を意識する
初心者の人は不安や準備に慌ててしまう人がとっても多いです。
普段は鼻からも呼吸するので、口呼吸が苦しく感じ、慌てて海に潜ると過呼吸になったり、エアーの消費が早くなることがあります。
落ち着いた呼吸になるまでは海に入らず、深呼吸してリラックスしましょう。
呼吸は軽く吸い、ゆっくりと大きく吐くとだんだんと落ち着いてきます。
- 水面で呼吸が整うまでは潜降しない
- 生き物や景色を楽しんで呼吸を意識しない
初心者の人はエントリーして、すぐ潜降しないといけないと思っている人が多いです。
ボートダイビングではエントリーした衝撃で呼吸が乱れたり、慌てることがよくあります。
エントリー後は水面でまず浮力を確保し、深呼吸して呼吸が整うまで潜降はしないようにしましょう。
水面が穏やかなら、レギュレーターを外して呼吸するのもいいです。
マスクやスノーケルの位置もチェックしてから潜降するようにしましょう。
水中での呼吸は海の生き物や景色を楽しむことであまり意識しすぎずに呼吸ができます。
呼吸が乱れた場合は止まって呼吸を整えます。
「呼吸をしないと苦しい」と思いすぎずに、ダイビングを楽しむ気持ちが重要です。
エアーの消費が人より早いのがはずかしい!
初心者の人はエアーの消費が早くなるのは当たり前です。
体が大きい人や不安な人、泳ぎ方によってもエアーの消費は変わります。
エアーの消費を抑えるために、呼吸を我慢するとさらに消費は大きくなります。
ガイドの案内は初心者の人に合わせるので我慢せずに呼吸をしましょう。
ダイビングの経験を積んでいくと、消費も必ず少なくなっていきます。
消費が早くて悩むなら、ガイドに大きなタンク(12L)を頼むこともできます。
陸と同じでリラックスできると無意識に呼吸ができるようになるよ!
耳抜き
耳抜きはいつも不安なんだよね~
水中に潜っていくと水圧の変化で耳が圧迫されて痛くなります。
耳抜きは耳が圧迫されて痛くなるのを防ぐスキルです。
耳抜きはコツもありますが、鼻炎の人や耳抜きがしにくい体質の人もいます。
- ダイビング前に体調をしっかり整える
- 耳が痛くなる前に耳抜きをする
耳抜きで一番大事なことは体調管理です。
ダイビング前に仕事をしすぎて寝不足や疲れ、風邪になったり、お酒の飲みすぎや夜更かしする人もいます。
体調管理ができないと、耳の中の粘膜が腫れて耳抜きができないことがあります。
耳抜きが不安な人は早寝、禁酒でしっかりと体調を整えましょう。
耳抜きのコツはタイミングです。
耳が痛くなる前に「クシュクシュ」と聞こえたら、すぐに耳抜きすると抜けやすいです。
耳抜きのやり方ってどんな方法があるの?
最も多いのが、鼻をつまんでするバルサルバ法。
あとは唾をのんだり、あごを動かす方法があります。
一般的にやりやすいのは、鼻をつまんでするバルサルバ法です。
バルサルバ法で耳抜きするときは、鼻をつまんで強めに2回するのがいいです。
耳はデリケートなので気張りすぎたり、何度もやりすぎると炎症を起こすこともあるので注意しましょう。
浅瀬でこまめに耳抜きをする
ダイビング前に練習やガムを噛む
耳抜きはこまめにするのが面倒で、異変を感じてからする人も多くいます。
水面で耳抜きを1度やってから潜降し、水深5mまでは1m潜る毎に耳抜きをすると、その後も耳の通りがよく、抜けやすくなります。
ダイビング前の準備として、耳抜きを練習して耳管(口から耳につながる管)を通りやすくしたり、ガムを噛んで筋肉をほぐすのも効果的で耳抜きがしやすくなります。
風邪気味だと普段耳抜きができている人でも、とってもしづらくなります。体調管理をすることもダイビングを楽しむスキルになります。
レギュレーターリカバリー
レギュレーターが外れると焦って、上手くできないんだよね~
フィンで蹴られたり、あごが疲れるとレギュレーターが外れることもあります。
レギュレーターリカバリーは口からレギュレーターが外れても、落ち着いて咥(くわ)え直すことができるスキルです。
外れて呼吸ができなくても、焦らずに対処できるように練習しましょう。
- 外れている間は口から息を吐く
- 右手で探し、左手で取り、右手で咥える
- レギュレータークリアをしてから呼吸する
レギュレーターが外れて息を吐くときは「ウーーー」と言いながらするといいです。
吐く息が少なくなって10秒はキープできるので、その間にレギュレーターを咥え直します。
レギュレーターリカバリーは右肩を下げ、右手で太もも、お尻を触りながら手を前まで回して、腕の中のレギュレーターを左手で取り、右手で口に咥えます。
レギュレータークリアはパージボタンを2回押し、水を出してから呼吸をします。
- レギュレーターを持って外す練習をする
- 右肩を下げてレギュレーターを探す
口からレギュレーターが外れて呼吸ができなくなると焦ります。
まずはいつでも咥(くわ)えれるように、レギュレーターを持ちながら外す練習をしましょう。
レギュレーターを外して、5秒数えて咥え、次に10秒も練習すると、焦ることもなくなります。
10秒あればレギュレーターリカバリーのスキルもできますよ。
レギュレーターを探すコツは右肩を下げて探すことです。
必ず、右腕の中にレギュレーターが入るので焦ることがなくなります。
レギュレータリカバリーができないと呼吸ができずに急浮上する原因にもなります。しっかり身につけよう!
マスククリア
マスククリアは水が上手く抜けなくて苦手なんだよね~
苦手なスキルと思っている人が多いですよね?
きちんとマスクがついていないと水が入ることがあります。
マスククリアはマスクに水が入っても、水中でマスクから水を出すことができるスキルです。
コツをつかんで苦手スキルを克服しましょう。
- 安定した場所で呼吸を整える
- マスクの上を押さえる
- 鼻からゆっくりと息を出しながら、顔を45度に上げる
「失敗したらどうしよう~」と不安になったり、焦ってすると上手くできません。
マスククリアをしやすい安定した場所へ移動し、呼吸を整えるだけでもやりやすさが違います。
着底できる場所、ドロップオフなら手でつかめる場所が安定しやすいです。
呼吸が落ち着いたら、マスクの上を押さえ、鼻からゆっくりと息を出しながら顔を上げていくとマスクの下から水が抜けていきます。
- 少しでも水が入ったらこまめにする
- 水が出ないときは、マスクを下げる
- 水が入っていない状態で「鼻から息を出す」練習をする
マスクに水がいっぱいだとマスククリアするのが不安になります。
初めは少しでも水が入ったらこまめにマスククリアを練習していきましょう。
少量なら不安も減り、上手くできる確率が高くなります。
「マスククリアをしたけど水が出ない~」ってこともあります。
- マスクが上がった(ブタ鼻)状態になっている
- 口から息が出ている
マスクが少し上がっている(ブタ鼻)状態ではマスククリアが上手くできません。
マスクの位置を少し下げ、鼻とノーズポケットの間に隙間をつくると、鼻息で水を押し出せるようになります。
エントリーの衝撃や水圧で上にズレることがあるので、マスククリアをする前にマスクの位置を少し下げるのがポイントです。
マスククリアが苦手だった人もダイビングを10回くらい経験すれば、必ずできるようになっているよ!
フィンキック
フィンキックをしても上手く進まないんだよね~
フィンキックが上手くできないと、体力を使いすぎて疲れやすくなります。
フィンキックはフィンを使って効率よく水中を移動できるスキルです。
効率のいいキックができると、ゆったりとしたキックで移動できるようになります。
- ガイドにチェックしてもらう
- バタ足はしなるようにゆっくりと蹴る
- あおり足は膝を中心に回すように蹴る
まずは、フィンキックをガイドに見てもらいチェックしましょう。
グループから遅れたり、疲れやすくなるなら、効率の悪いフィンキックになっているかもしれません。
バタ足は最初に習うフィンキックの形になります。
バタッ、バタッとしなるようにゆっくり動かすと進んでいきます。
- 膝から曲がる自転車こぎのキック
- 小刻みに動かしすぎるキック
ガイドに見てもらいながらフィンキックを練習していきましょう。
もっとゆったりとしたフィンキックがあおり足です。
バタ足よりも推進力はないですが、ゆったりと泳ぎたい人に向いています。
あおり足は平泳ぎに似ていますが、膝をくっつけるように足を引き上げるイメージです。
- 両膝をくっつけるように足を引き上げ、足の裏で蹴る
- 膝を中心に回すようなキック
足の裏で蹴るのですが、ドルフィンキックのように足の甲で蹴る人も多いです。
ガイドに見てもらいながらフィンキックを練習していきましょう。
- 自分の脚力に合ったフィンを使う
- 手を使わずに泳ぐ
- 中性浮力ができると楽になる
フィンキックが上手くできない理由の1つに、自分の脚力以上の大きさや硬いフィンの可能性があります。
フィンキックが疲れやすい人は今よりも小さく、やわらかいフィンでやってみましょう。
こちらの記事は「フィンの選び方やおすすめ」を知りたい人に最適!
手を使って泳ぐ人も多いですが、初心者と思われたり、必要以上の体力も使います。
水泳と違い、手よりもフィンをつけた足は推進力があります。
手をどうすればいいのかわからない人は、拝むように手を合わせてバランスをとるように泳ぎましょう。
最後に、中性浮力がとれないと、キックは進む力以外に下がらない力にも使われます。
理想は中性浮力も練習して推進力だけのキックになると、ゆったりとしたキックで進み、疲れにくくもなります。
2つのキックを覚えると、ダイビングのスタイルでキックを変えたり、疲れたときに便利ですよ!
エントリー
バックロールエントリーすると慌てちゃうんだよね~
ボートエントリーではきちんとした方法を知らないとケガをすることもあります。
ボートエントリーはボートから安全に海へ入るためのスキルです。
エントリーは2つの方法があります。
- ジャイアントストライド:足を広げて前から降りる
- バックロール:座りながら後ろから降りる
船の後ろがフラットのボートではジャイアントストライドでエントリーします。
船べりのあるボートではバックロールでエントリーします。
エントリー方法はボートの種類で変わります。
- エントリー前のチェックをする
- BCDの浮力を確保する
- ゲージ類は引っかからないようにする
- 水面の安全をチェックする
エントリー前によく忘れることがあります。
- トイレと水分補給
- マスクの曇り止めをつける
- ウエイトベルトをつける
- タンクのバルブを開ける
- 残圧を確認する
エントリー前に必ずチェックしましょう。
BCDを8割ほど膨らましてエントリーすると、水面で慌てても浮力で浮くので安心します。
バッククロールでは船べりにゲージやオクトパスを引っ掛けないように内ももに挟みます。
手でマスクとレギュレーターを押さえてから、水面の安全を確認して海へ入ります。
- 右手:手の平でマスクと呼吸器を両方押さえる
- 左手:手の平で後頭部のストラップを押さえる
水面に他のダイバーがいないか、ガイドにも確認してもらうと安全です。
- マスクと呼吸器はしっかりと手で押さえる
- バックロールはお尻から降りる
- ジャイアントストライドは片足を前に出して降りる
エントリーした直後に水面でマスクや呼吸器が外れる人もよくいます。
エントリーして5秒数えるまで手を離さないようにすれば、水面に顔が浮きあがり、衝撃で外れることはなくなります。
水面でマスクの位置を確認すればバッチリです。
バックロールは水面が見えないから苦手という人が多いです。
バックロールは頭から勢いをつけて降りると、衝撃も強く一回転することがよくあります。
- 顎を引いてマスクと呼吸器を押さえる
- お尻をずらしながら、お尻から降りるイメージ
水面にダイバーがいないかを必ずガイドに確認してもらいましょう。
ジャイアントストライドは前から降りるので怖さはないですが、ハシゴに当たる人もいます。
- ジャンプではなく、片足を大きく前に出して降りる
- ハシゴを飛び越えるのではなく、ハシゴを避ける
ハシゴを飛び越えようとジャンプするのではなく、ハシゴを避けて斜め前に降りれば当たることはありません。
エントリーが人より遅くていつも焦る!
初心者の人は準備が遅れて、他のダイバーがエントリーしていくと焦ってしまいます。事前にできることを準備すると早くなります。
・軽器材やウエイトがあるか確認
・マスクの曇り止めを塗る
・ストラップフィンはストラップを元に戻す
・ウエットスーツを着る
これだけでも、ずいぶんと早くなります。
エントリー後はボートから2mほど離れて潜降ロープやアンカーロープへ移動しましょう。
潜降・浮上
潜降すると、いつもお尻から落ちるんだよね~
潜降・浮上が上手くできないと、耳が痛くなったり、バランスを崩したりします。
潜降・浮上はボートダイビングで水底へ降りたり、ボートまで上がるためのスキルです。
急浮上すると減圧症になるリスクもあるのでしっかりと練習していきましょう。
- 潜降は体を立てて足から沈む
- 潜降は1m毎に耳抜きと給気をする
- 浮上は浅瀬でBCDの空気を抜く
潜降ではお尻やタンクから沈んでいく人が多いです。
これでは「降りている」というよりも「落ちている」イメージです。
潜降は足から降りる(=フィートファースト)ようにしましょう。
- 胸を張るようにタンクを背中に乗せる
- 膝を90度に曲げる
胸を張って膝を曲げる体勢ができると足が前になったり、お尻やタンクから落ちることがなくなります。
潜降で沈み始めたら、リズムよく3つのことを繰り返していきます。
- 右手でロープを持って1m下がる
- 左手でBCDの給気を2回「ポンポン」と入れる
- 左手で耳抜きをする
耳抜きが上手くできたら、繰り返していきます。
右手のロープを離さなければ、落ちていくことなく安全に潜れます。
浅瀬になると水面まで急浮上で上がってしまう人が多いです。
浮上スピードが速すぎると減圧症になるリスクが大きくなります。
フィンキックしながら適切なスピード(1分間で9m浮上する速さ)で浮上することが大切です。
浅瀬は深い場所よりもBCDの膨らみ方が大きく、急浮上しやすくなります。
同じ10m浮上でもBCDの膨らみ方が違う
BCD(空気が1Ⅼ入っている)は同じ10m浮上でも水深によって膨らみ方が違います。
・水深20m→10mに浮上、BCDは1L→1.5Lに膨らみます。
・水深10m→0mに浮上、BCDは1L→2Lに膨らみます。
同じ10mでも浅瀬の浮上は0.5L多くBCDは膨らみ、急浮上することがあります。
浅瀬(水深0~10m)での浮上は勝手に浮き始めたら、BCDでしっかり排気して適切なスピードで浮上していきましょう。
潜降はゆっくりと息を吐きながら降りる
適正ウエイト量で潜降しようとすると、BCDの空気を抜いても沈まないことが多いです。
BCDの空気を排気しても、潜降のときに思いっきり息を吸う人が多いからです。
潜降のコツは体勢と呼吸です。
フィートファーストの体勢と肺を膨らまさないように呼吸することで沈みやすくなります。
- BCDの空気を排気したら、ゆっくりと吐きながら1mまで沈む
- 息を吸うときは軽く吸い、ゆっくりと吐く
潜降するときは息を吸うのではなく、吐きながら沈んでいきます。
1mも沈むと、軽く息を吸っても自然と沈んでいくので浮力コントロールしながら潜降していきましょう。
潜降・浮上は必ずやるスキルです。意識して潜降・浮上を練習していくとフリー潜降もすぐにできるようになっていきますよ。
中性浮力
浮上するのが嫌だから、浮力を押さえて泳いでるかも~
苦手スキルNo.1のスキルですね!
浮上するのが怖くてマイナス浮力(浮力が少ない状態)で泳いだり、BCDの排気ができずに水面まで浮上する人も多いです。
中性浮力は水中で浮きも沈みもしないように、浮力をコントロールして泳ぐスキルです。
スキルの上達はBCDの排気が大切になります。排気を重点的に練習していきましょう。
- 給気と排気のボタンを覚える
- 給気・排気は「ポンポン」とこまめにボタンを押す
- 排気は左肩を上げ、泡が出るまでボタンを押す
- 中性浮力はフィンを止めてチェックする
「BCDで排気して~」とサインを出すと、ボタンに迷う人がとっても多いです。
持ち方は「親指=給気」「人差し指=排気」
覚え方は「ヒトデ」⇒人差し指が出る(排気)と覚える
メーカーによって形は違いますが、指は一緒です。
持ち方を覚えて、慣れるまで持って泳ぐと探す手間がいらず、スムーズに給排気ができます。
給気・排気は一度にたくさん出し入れすると浮力をコントロールが難しくなります。
ボタンを押すときは2プッシュ「ポンポン」とこまめに押し、調整していきましょう。
給気はどんな体勢でもできますが、排気は体勢が悪いと空気は出ていきません。
水平姿勢なら左肩を高く上げる
体を起こして立ち気味になる
泳ぎながら左肩を上げた体勢で排気する
体を起こして立ち気味になる体勢で排気する
お尻が浮いた状態の場合はダンプバルブを使い、排出することができます。
パワーインフレーターホースとダンプバルブの2つの方法を覚えると、どんな体勢でも排気ができて便利です。
排気のコツは空気が出るまでタイムラグがあります。
排気はボタンを押し続け、泡が出始めたら「ポンポン」と押していきます。
急浮上したときは、排気ボタンを押し続け、一気に泡を出して浮上を止めましょう。
排気が上手くできるようになったら、急浮上の不安感もなくなり、給気の感覚を身につけやすくなります。
給気を2プッシュ「ポンポン」とこまめに押し、フィンを止めて浮力をチェックしていきます。
- 沈んでいく→給気を2プッシュ押す
- ふわっとなる→そのままで泳いでみる
- 浮きそう→排気を2プッシュ押す
まずは水深を変えずに泳ぎ、中性浮力の感覚を覚えていきます。
できてくると、水深を変えながら浮力をチェックし、中性浮力ができるように練習していきましょう。
- ウエイト量を適正にする
- 微量な浮力コントロールは呼吸でする
初心者の人はウエイト量が多いままで潜っています。
適正ウエイト量にするだけで給気の量も減り、浮力コントロールがとても楽になります。
自分の適正ウエイト量を知ることも大切です。
こちらの記事は「自分の適正ウエイト量がわかる方法」を知りたい人に最適!
BCDの浮力コントロールができてくると、微妙な浮力は呼吸でコントロールしてみましょう。
- 少し沈んでいく→息をゆっくりと吸う
- 浮きそうになる→息をゆっくりと吐く
微妙な浮力に合わせて呼吸する感じです。
ゆっくりした呼吸は肺が膨らんだりしぼんだりして微量な浮力コントロールになります。
微量な浮力コントロールはBCDではなく、呼吸でもできると中性浮力がわかってきます。
こちらの記事は「中性浮力をもっと詳しく解説」を知りたい人に最適!
中性浮力ができるようになるには練習と経験が必要です。焦らずに楽しみながらダイビングを続けていきましょう。
ホバリング
ホバリングと中性浮力はどう違うの~?~
ホバリングと中性浮力はどちらも浮力コントロールできている状態です。
- ホバリング:安全停止のように、その場にとどまっていること
- 中性浮力:泳ぎながら浮力をコントロールしていること
その場で動かずにとどまることは、中性浮力よりもスキルが難しくなります。
中性浮力ができてくると、ホバリングもできるようになってきます。
- 浮力調整はBCDと呼吸でコントロールする
- パワーインフレーターホースは持っておく
- 安定しやすい体勢を見つける
浮力の調整の方法は2つあります。
- ある程度の調整→BCDの給排気でコントロール
- 微調整→呼吸でコントロール
水中では呼吸で肺の大きさが変化し、常に微妙な浮き沈みをしています。
ホバリングは微妙な浮き沈みに呼吸を合わせて浮力をキープしていきます。
呼吸で浮き沈みのコントロールを止めれないときは、BCDの給排気でコントロールしてから、もう一度呼吸で微調整をしてみましょう。
すぐにBCDのコントロールができるようにパワーインフレーターホースは必ず持って練習します。
その場でとどまる体勢はバランスのとりやすい体勢がいいです。
泳いでいる体勢や体を起こした体勢など、バランスのとりやすい体勢を探してみます。
安全停止をするときにいろんな体勢を試してみるといいですよ。
- キープする高さの目印を見つける
- 微量な浮力コントロールは呼吸でする
同じ高さをキープし続けることは難しく、知らない間に沈んだり、浮いたりしています。
安全停止ではダイブコンピュータの水深を見るよりも、周りを見渡し、目印になるロープやサンゴを見てホバリングの練習をします。
ダイブコンピュータはカウントダウンの時間をたまに見るくらいがいいです。
BCDの浮力コントロールができてくると、微妙な浮力は呼吸でコントロールしてみましょう。
- 少し沈んでいく→息をゆっくりと吸う
- 浮きそうになる→息をゆっくりと吐く
中性浮力と同じで、微妙な浮力に合わせて呼吸する感じです。
ゆっくりした呼吸は肺が膨らんだりしぼんだりして微量な浮力コントロールになります。
微量な浮力コントロールを呼吸でできるとホバリングがわかってきます。
安全停止ではダイブコンピュータをずっと見ている人がいます。下を向いていると波酔いすることもあるので周りの目印を見るようにしましょう。
緊急時に大切な4つのスキルを紹介
緊急時に使うスキルもできないとダメ?
このスキルはライセンス講習で教えてもらうけど、ファンダイビングで使うことは少ないスキルです。
- けいれん対処
- ウエイト脱着
- オクトパスブリージングアセント
- 緊急スイミングアセント
使うことが少ないので、やり方もすっかり忘れてしまいます。
「10の基本スキル」の次に、緊急時に大切な「4つの基本スキル」もできるようになると自信がついてきます。
- 足がつりやすい人
- 水中でウエイトがズレやすい人
- 空気の消費が早い人
僕も足がつりやすいのでけいれん対処のスキルをたまに使います。
自分に必要なスキルであれば、早目に練習しておくのと安心に繋がります。
こちらの記事は「緊急気の4つの基本スキル」を知りたい人に最適!
ファンダイビングで練習したいときはガイドに伝えて一緒に練習するとアドバイスももらえるよ!
苦手スキル上達のコツは意識して練習すること
苦手なスキルをなくしたいけど、どうやって練習したらいいの~?
人によって苦手なスキルが違ったり、のみ込みの早さも違いますが、ダイビングを続けていくと必ずできるようになってきます。
ライセンスの取得から楽しめるようになったダイバーの方をたくさん見てきて思うことは、「苦手だったスキルができるようになっている!」ということです。
ただ、初心者の人が「楽しいな~!」と潜っているだけなら、苦手スキルはなかなか上達してくれません。
苦手なスキルの練習を避けて、ごまかしながらダイビングをしているからです。
苦手スキルはどうしたら上手くできるようになるのかを紹介していきますね!
- ファンダイビングの時にスキル練習をする
- 「1ダイブ=1スキル」を意識して練習する
- インストラクターに伝えて練習する
ファンダイビングでスキル練習をするのは「1ダイブ=1スキル」がいいです。
苦手スキルがたくさんあっても、1回のダイビングで練習するのは1つのスキルだけにしましょう。
1つずつ「できるようになってきた~」という喜びが楽しさにもつながるからです。
- 「意識してスキル練習する」→スキルの上達が早い
- 「ごまかしながらやる」→スキルの上達が遅い
なんとなくやっていると、いつまで経っても苦手意識はなくならないですよ。
- スキルのアドバイスもらえる
- 練習できるときを教えてくれる
- 練習を見たり、付き合ってくれることもある
- 良くない点を後で教えてくれる
ファンダイビング中にコソッと練習してもいいですが、インストラクターに伝えると早く上達できます。
インストラクターは「熱心な人や不安な人にダイビングを好きになってほしい!」と思っているので、きっと真剣にサポートしてくれますよ!
初心者に「苦手なスキルがあることは当たり前!」です。恥ずかしがらずにファンダイビングで練習して早く上達していきましょう!
「本当に楽しいダイビング」は基本スキルをマスターしてから始まる
上手くできないけど、ダイビングは楽しいよ~
始めたてでも、海の中を泳いだり、生き物を見たりと水中の世界は楽しいです。
でも、苦手スキルが1つずつなくなっていくと、ストレスもなくなってきます。
ストレスのないダイビングは「本当に楽しいダイビング」に繋がります。
- 不安やストレスがなくなる
- 無駄な体力を使わず、疲れにくくなる
- 1ランクアップのファンダイビングを楽しめる
年に1度潜る程度ではせっかく覚えたスキルも忘れてしまいます。
始めのうちは定期的に月に1回潜ることでスキルを忘れることなく、苦手なスキルも克服していきましょう!
【初心者必見】ファンダイビングを楽しむ「10の基本スキル」をマスター!|苦手スキルができるコツを解説のまとめ
今回は「【初心者必見】ファンダイビングを楽しむ「10の基本スキル」をマスター!|苦手スキルができるコツを解説」というテーマを紹介しました。
- ライセンス講習で習う基本スキルを一覧表で紹介
- 10の基本スキルが上達するコツを紹介
- 緊急時に大切な4つのスキルを紹介
- 苦手スキル上達のコツは意識して練習すること
- 「本当に楽しいダイビング」は基本スキルをマスターしてから始まる
始めたてのダイビングでは、どのスキルも上手くできなくて当たり前です。
一番大切なのは水中を楽しむ気持ちです。
スキルはファンダイビングをしながら練習していけば必ず上手くなっていきます。
スキルができるようになると、ダイビングの楽しさと達成感も味わえます。
焦らずに1つずつスキルができるようになって、不安やストレスのない本当に楽しいダイビングを味わってください。
10の基本スキルの大切なこと、上達するコツについて
1人のインストラクターとして経験してきた知識を中立的な立場で誰よりもわかりやすく解説しています。
ダイビングで悩んだとき、迷ったときに、1つの参考として見てもらえるとうれしいです。
ダイビングは練習と経験で確実にスキルが身につき、ストレスのない快適な海の世界を楽しめるようになるよ!
次におすすめする記事は「スキルアップ」です。
こちらの記事は「スキルアップに役立つトラブル対処やコツを教えて~」を知りたい人に最適!
【ダイビングの教科書】は4シリーズになります。
「次にすること」を順序よく読めて「体系的に学べる」のが最大のメリットです。
ダイビングをどこよりもわかりやすく解説しています。ぜひ一度読んでください!
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