- ダイビングの指導団体ってなに?
- 指導団体によって違いがあるの?
- ライセンスを取るならどこがいいの?
ダイビングの指導団体とは、ライセンス(Cカード)を発行したり、ダイバーの育成や指導をしている民間の団体になります。
でも、ライセンスを取るときに、指導団体まで知っている人は少なく、ライセンスを取得してから指導団体を知る人がほとんどです。
実際に、19年間のインストラクター経験とゲストの疑問を参考にして
- 中立な立場で
- 知識と実践の経験を生かした
- 本当にいいと思うこと
を紹介しています。
長年のインストラクター経験から検討した結果、おすすめの指導団体は「PADI」と「NAUI」の2団体を選びました。
大切なことは指導団体も参考にライセンスを取得するショップを選ぶことです。
指導団体を知りたい人は読んでみてね!
指導団体を理解するだけでなく、自分に合うおすすめの指導団体がわかる
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ブログ管理人の
モンツキくん
著者
藤田 勝弘
- 長年の経験で得たダイビングの知識を多くの人に伝えるために開設
- ダイビング未経験の初心者が楽しみながら100本で「できるダイバーになる!」を体系的に学べるブログ
- 中立的で誰よりもわかりやすい解説を目標にしている
「モンツキくんの詳しいプロフィール」も紹介しています。
36才で会社を辞めて東京から沖縄に移住しました。初めてのダイビングでライセンスを取得してから、不安ながらも仕事として決意!試行錯誤の日々を過ごし、19年のダイビングインストラクター経験をもとに「小さなダイビングショップ」で海を案内しています!
ダイビングの指導団体の概要
指導団体ってなんなの〜?
ダイビング指導団体の歴史
ダイビングの指導団体は1960年頃に誕生し、アメリカではNAUI、数年後にPADI、イギリスではBSACという指導団体ができました。
日本はアメリカからダイビングが入ってきたのでPADIやNAUIのショップが多いです。
今現在、日本では約30団体、世界では約200団体がリストに載っています。
世界の歴史ある指導団体のうち日本で開催できるのはPADI、NAUI、SSI、BSAC、CMAS、SNSIなどがあります。
この記事ではダイビング認定証(Cカード)を
Cカード=ダイビングライセンス
と記載しています。
ダイビングの指導団体は民間で公的な機関ではないため、「ライセンス」とは呼べずに、認定書という意味で「Cカード」(Certification Card)と呼ばれてます。
最初のライセンス取得を「Cカード取得」と言うことが多いです。
ダイビングショップと指導団体の関係
ダイビングショップは必ず指導団体に属し、インストラクターも指導団体の認定を受けて所属しています。
ダイビングショップに来店
↓
インストラクターによる講習・認定
↓(依頼)
指導団体がライセンスを発行
↓(発送)
ダイビングライセンスが届く
という仕組みになっています。
指導団体によってなにが違うの?
日本では約30団体、世界では約200団体があります。
でも「なんでこんなにあるの?」「なにが違うの?」って思いませんか?
クレジットカードで例えると
どれがいいのかわからないほど、たくさんの種類がありますよね?
どのカードもそれぞれ特典は違うけど、どのカードであっても支払いはできます。
ダイビングライセンスも同じです。
たくさんの指導団体があるけど、どの指導団体でも基本的にダイビングはできます。
すべての指導団体に詳しく聞かないとわかりませんが、創設した時期や場所は違えど、ダイビングに対しての根本的な考えや目指すところは同じだと思います。
- 質の高い実践的なダイビングの提供
- ダイビングを安全に楽しむ
- 世界の海の環境保全の推進
各指導団体で違うことは
- 理念
- 各ライセンスの名称
- 各コースの指導方法
- Cカード協議会加盟の有無
- RSTC/ISOの認証の有無
指導団体を立ち上げた思いや安全なダイビングを目指すためにどう指導すべきか?と様々な考え方が少し違うだけだと思います。
指導団体ってこんなにいっぱいあるとは知らなかったよね?
指導団体で失敗しない3つの選び方
指導団体の選び方を教えて~?
どんな指導団体があって、どう選べばいいのかを紹介していきます。
- Cカード協議会に加盟
- RSTC/ISOダイビング基準の認証
- 世界に通用する知名度
失敗しない選び方は信用のある機関に加盟し、知名度のある指導団体がいいです。
Cカード協議会に加盟している
「Cカード協議会」とは、「レジャーダイビング認定カード普及協議会」といい、国内の主要なダイビング指導団体で構成されてる団体です。
目的はCカード発行の「最低指導基準の採択と普及」として1994年に設立され、加盟している指導団体は14団体あります。
世界の各地域の組織と連携し、指導基準のWRSTCを構成しているメンバーの1つとなっています。
指導団体は世界的な6団体、日本独自の8団体から構成されています。
- PADI(株式会社パディ・アジアパシフィック・ジャパン)
- NAUI(株式会社ナウイエンタープライズ)
- SSI(HEAD Japan株式会社)
- BSAC(株式会社BSAC)
- SNSI(SNSIジャパン株式会社)
- SDI(JAPAN株式会社インターナショナルトレーニング)
- DACS(セントラルスポーツ株式会社)
- CMAS=JEFF(ジェフ)
- JAPAN CMAS(日本海中技術振興会)
- Stars(水中活動研究所有限会社)
- KDJapan(関西潜水連盟)
- JP(日本職業潜水教師協会)
- JUDF(一般社団法人 全日本潜水連盟)
- Three-i(株式会社海洋リサーチ)
WRSTC最低指導基準とISOダイビング基準の認証がある
「WRSTC」とは「The World Recreational Scuba Training Council」(世界レクリエーションスキューバトレーニング評議会)といいます。
WRSTCは1997年アメリカにて4地域(カナダ/アメリカ/日本/ヨーロッパ)の指導基準の賛同を得た国際的な組織です。
つまり「WRSTC最低指導基準」はダイビングを楽しむために世界規模で安全の最低限守るべき基準を決め、世界の多くの国や地域で通用する世界基準ということです。
- RSTC(United States)
- RSTC Europe
- RSTC Canada
- RSTC Japan
ISOダイビング基準とは工業分野最大の標準化機関であり、2007年にレクリエーショナルダイビングの6基準が承認(2014年に8基準)されました。
ISOは国際的な標準規格を作る団体であり、157ヵ国が参加しています。
世界に通用する知名度がある
日本で潜るだけなら、日本での知名度があれば問題ありませんが、世界的な知名度がないと海外で潜れない可能性もあります。
日本独自の指導団体では「このカードはダイビングライセンスなの?」と言われることもありました。
世界に通用するには、歴史や各地域にオフィスを構えていたり、そのライセンスが普及していることが重要になります。
せっかくライセンスを取るなら、世界に通用する指導団体がいいですよね?
指導団体の選び方がわかってきたね!
世界的な指導団体の紹介と比較
ダイビング指導団体の3つの選び方をクリアしている指導団体をまとめました。
画像 | 指導団体 | 呼び名 | 本部 | 設立年 |
NAUI | ナウイ | アメリカ | 1960年 | |
PADI | パディ | アメリカ | 1966年 | |
BSAC | ビーエスエイシー | イギリス | 1957年 | |
SSI | エスエスアイ | アメリカ | 1970年 | |
SNSI | エスエヌエスアイ | イタリア | 1995年 | |
SDI | エスディーアイ | アメリカ | 1998年 |
6つの指導団体を紹介していきます。
NAUI(ナウイ)
NAUIはNational Association of Underwater Instructorsの略です。
1960年アメリカにて創設で、世界で最も歴史のある指導団体になります。
アメリカをはじめアジア、ヨーロッパ、南米、中東、南アフリカ、日本などの多くの世界でNAUIインストラクターが活躍しています。
「最愛の人を任せられる信頼」「教育を通した安全なダイビングの実践」という2つの理念と「教育の自由」による個々の講習生に合わせたきめ細かい指導法が特徴です。
NASAに認定された指導団体で、世界100ヶ国以上、6万人以上のインストラクター、約700以上のダイブセンターを持っています。
1970年日本に上陸、日本で初めてインストラクター認定コースを開催しています。
PADI(パディ)
PADIはProfessional Association of Diving Instructorsの略です。
NAUIのジョン・クローニンとラルフ・エリクソンにより1966年にアメリカで創設し、世界7ヶ所にエリアオフィスを持つ世界最大の指導団体です。
ダイビングのトレーニングを軍隊式からレジャー向けに楽しめるシステムとして、ダイビングの普及に貢献しています。
世界186ヶ国以上、12万8千人以上のインストラクター、約6600以上のダイブセンターを持ち、指導団体のシェア率は5割を占めます。
日本では1970年にPADI潜水指導協会として設立しました。
指導団体のシェア率は世界の5割を占める
BSAC(ビーエスエーシー)
BSACはThe British Sub Aqua Clubの略です。
1953年イギリスにて「クラブ」として創設し、2014年イギリスのウィリアム王子が名誉総裁に就任、英国王室との縁が深い指導団体です。
地域オフィスがイギリス、日本、韓国、タイにあります。
「SAFETY FIRST」(安全はすべてにわたって優先する)という基本理念を守り、日本ではスポーツクラブやスポーツ関係の専門学校を通して拡大しています。
SSI(エスエスアイ)
SSIはScuba Schools Internationalの略です。
1970年アメリカで指導内容の品質を高めるためにPADIから派生して創設しました。
高品質な認定基準のサービスを提供し、SSIと提携できるのはショップのみ、個々のインストラクターはショップに属さないといけません。
世界110ヶ国以上、約2800以上のダイブセンターを持ち、日本では1987年設立し、2017年にHEADJapanの傘下となり内部組織も変り、今までの考え方が少し変わってきています。
SNSI(エスエヌエスアイ)
SNSIはScuba and Nitrox Safty Internationalの略です。
1995年イタリアにて創設され、SSIから派生した指導団体になります。
現在はヨーロッパ・北米・南米・アジアで急成長し、質の高いトレーニングを目指し講習は練習時間が長く回数も多く実施しています。
2017年に日本上陸し、SSI指導団体の中心的なショップが一斉にSDSIへ移籍しました。
日本では新しい指導団体なので内部の方針や考え方の違いが生じることもあります。
SDI(エスディーアイ)
SDIはScuba Diving Internationalの略です。
1998年世界で最も大きなテクニカルダイビングのTDI(1994年に創設)から設立しました。
テクニカルダイビングの知識を生かし、理論的に器材の進化に対応する教育が特徴です。
比較的新しい指導団体ですが、この30年ほどで世界的に広く認知され、100国以上でサービスを提供し、26の地域事務局を運営しています。
日本では2016年に上陸し、韓国ではPADIと同等のシェアを持っています。
世界的にも知名度があり、信頼度の高い指導団体ばかりです!
ショップの指導団体シェア率はどうなの?
ショップで多い指導団体はどれなの?
世界的に知名度があり、Cカード協議会に加盟、WRSTC最低指導基準とISOダイビング基準の認証を受けている6つの指導団体で統計を取りました。
全国でショップは約850店舗ありましたが、1つのショップで指導団体を2つ以上持っていることもあります。
■ショップの6指導団体のシェア率
各指導団体のショップリストを参考にした順位は、1位PADI、2位NAUI、3位BSACとなりました。
世界最大のダイビング教育機関のPADIは日本でも5割強と強いですね!
「ライセンスを取得したダイバー数」も各指導団体で比較したかったですが、各指導団体からはどこも非公開という回答を頂き、統計が取れなくて残念でした。
Cカード協議会に加盟している14の指導団体のわかる範囲でショップ数を確認してシェア率を作成してみました。
■(参考)ショップの14指導団体(Cカード協議会加盟)のシェア率
その他の指導団体は国内で活動し、ダイビング認定を提供する組織のCMAS(世界水中連盟)にほとんど加盟しています。
14の指導団体になると、シェア率の見え方が少し違ってくるね!
ダイビング指導団体のおすすめ2選
なんとなくわかってきたけど、結局おすすめはどれなの?
いろいろとお話ししてきましたが、PADIとNAUIがおすすめです。
- PADI
- NAUI
この2つの指導団体で約7割の国内ショップ数を占めています。
- Cカード協議会に加盟している
- WRSTC最低指導基準とISOダイビング基準の認定
- 世界に通用する知名度がある
- 世界的にも日本でも歴史もある
- 指導方針や運営が安定している
今回まとめるに当たり、各指導団体の方や聞こえてくる指導団体内部の噂も踏まえ、中立的な立場で出した結論になります。
決して他の指導団体が良くないと言うことではありません。ただ、世界的に有名であっても、日本での歴史もあり、安定した組織の運営、ショップの加盟店舗数などを考慮して選びました。
信頼できる指導団体が一番安心できるね!
指導団体よりも大切なのは「ショップ選び」
今まで指導団体の大切さをお話してきましたが、ダイビングのライセンスを取得するときに大切なのは、指導団体よりもショップ選びです。
ダイビングショップを決める
↓
指導団体を確認
↓
ショップも指導団体も安心!
という感じで決めることをおすすめします。
ダイビング指導団体はもちろん重要です。
ただ、実際に指導するのはショップのインストラクターです。
指導団体が有名であっても、ショップの雰囲気や講習のやり方、料金、インストラクターの経験などにより、講習にかなりの違いがでます。
- ショップやスタッフの雰囲気がいい
- 講習内容がわかりやすく、安心感がある
- 講習後もしっかりサポートしてくれる
ライセンスを取得したショップはライセンス講習後も通いたいと思えるショップがいいですよね?
なので、ダイビングライセンスを取得するときは指導団体よりも自分に合うショップ選びが大切になります。
こちらの記事は「自分に合うショップの見つけ方」を知りたい人に最適!
指導団体も大切ですが、ダイビングを楽しめるかどうかはショップのインストラクターにかかっているよね!
指導団体が違ってもできる2つのこと
初心者のダイバーから指導団体が違うとできないと思っている勘違いを紹介します。
指導団体の違うショップでもダイビングができる
指導団体が違っていてもダイビングライセンスがあれば、どこのショップでも潜れます。
いろんなエリアに行くと、新しいダイビングショップで潜ることになります。
ダイビングショップでは始めにダイビングライセンスとログブックを確認します。
有名な指導団体であればすぐに潜れますが、あまり有名でない指導団体なら、確認に少し時間がかかるかもしれません。
だから、知名度のあるダイビング指導団体がいいですよね!
ステップアップする時に指導団体を変更できる
ステップアップコースの講習は別の指導団体でも受けることができます。
- 通っていたショップを変えたい
- たまたま行ったショップでステップアップをやりたい
- 今のライセンスを有名なライセンスに変えたい
変更したい理由はたくさんあります。
各指導団体によってステップアップのコースや呼び方に多少の違いはありますが、同等レベルのライセンスコースからステップアップができるようになっています。
最初からやり直すことはありませんよ!
SSI「オープンウォーターダイバー」
PADI「オープン・ウォーター・ダイバー」
NAUI「オープンウォーターダイバー」
↓○
NAUI「アドバンスダイバー」
*PADIやSSIなど、どの指導団体にもステップアップ可能
指導団体を変更したいならステップアップするときがチャンスだよ!
わかりやすい指導団体の違いとおすすめの2選のまとめ
今回は「指導団体ってどこがいいの~」という声を記事にしました。
私はライセンス取得時に、指導団体があることも知らずショップを選び、ライセンスを取ってからNAUIという指導団体があるのかと知りました。
今回は私も指導団体のことをたくさんの関係者から教わりながら勉強し、できるだけわかりやすく解説しています。
今回のテーマで、ダイビングにもっと興味を持ってもらえるとうれしいです!
インストラクターでもここまでのことを知っている人はあまりいないよ!
ダイビングでわからないことがあれば、お問い合わせやコメント欄で教えてください。できるだけわかりやすくお答えしていきます。
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